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2019年6月

武藤です。前回は池袋での高齢者による死亡事故を取り上げ、現行の免許制度に警鐘を鳴らしました。読者の方からも多くの反響があり、ご感想を頂いたと聞いております。

しかしながら、その後も悲惨な事故は後を絶たず、滋賀県での保育園児が巻き込まれた事故に続き、この記事を入稿する数日前にも九州では時速100キロを越えるスピードで逆走して多くの方を巻き込みながら運転者と同乗の高齢者夫婦が亡くなるといったニュースがドライブレコーダーのショッキングな映像と共に流れ、こんな事が目の前で起こった場合、どうやって身を守れるのか、果たして安全な場所は存在しないのかとも考えてしまいました。また、事故を起こした方は数日前にも免許返納を考えていたとの情報を聞くにつけ今更ながら残念でなりません。

全国的にはこういった事故が報道されるたびに高齢者の免許返納自体は増えているみたいですし、弊社のお客様でも家族会議の結果、車を手離され、免許証を返納された方が数名おられました。賢明な選択を取られた方には敬意を表します。

無茶な運転や飲酒運転による事故と違い、決して悪意がなく、ご自身は安全運転を心がけておられるのに起こってしまうだけに違った意味で深刻でもあるのです。

いったいどれだけの被害者が出たら、この国は重い腰をあげるのでしょう。

衝突被害軽減ブレーキも自家用車よりも高速道路を走る大型貨物車に全車装備義務付けすべきではないでしょうか。高速道路で渋滞に巻き込まれ停車したところに前方不注意のトラックに追突され、死傷事故に繋がる事例が後を絶ちません。

路線バスによる暴走事故、観光バスの脇見運転事故もありました。これらは全て現実に起こった事なのです。もう一度言います。犠牲者の方に報いるためにも、今こそ抜本的な対策を取るべきではないのでしょうか?
(
くすのき瓦版6月号寄稿記事を再編集しています)